彼女と長い話する。彼女の決意は固い。
彼女はオレが新しいステキな人と出会うのを望んでいるのだった。オレも長い間一人で暮らしていたが、もう一人では寂しくて耐えられない気がしているのだ。いろいろな事情で、彼女は島に帰らなければならなくなったのだが、オレにこれ以上迷惑は掛けられないという。まあ、寂しいのだが、これも運命。しかたがない。受け入れるしかない。これまでも、島に行ったり、彼女のお父さんを家で見たり、お母さんを送り迎えしたり、お兄さんと飲んだり、いろいろあった。とにかく忙しい二年間であった。大変だったが、寂しくはなかった。それだけで幸せだった。
世の中には、いろんなケースがあるということを、まさか自分が体験するとは思わなかった。オレの彼女はオレと同じ年だが、親の年もそういう年だ。複雑な事情が絡み合って、なかなか幸せがつかみづらいように見える。
ただ、流れに逆らわないのが自分流。大いなる流れをそのまま受け入れるのだ。幸も不幸も無い。どのような結果も、ただありがたく受け入れるのである。
人間(じんかん)万事塞翁が馬
という。たった一度の人生、後悔の無いように生きてほしいのだ。オレもそう。後悔の無いように行きたいね。
おわり