彼女がラインを読んでくれなくなった。
まあ、事実上の断絶宣言なのだろう。これまでは、そういうことはなかった。
ただ、オレは「理想の彼氏」を完璧にしており、彼女が自責の念から連絡を絶っているのがわかっていた。
オレは「いつでも頼ってほしい、応援している」のラインを毎日送り続けているが、既読がつかないのだ。
彼女の気持ちもわかるような気がする。
オレは、思うのだ。
阿弥陀様は「そのままで救う。立派な人にならなくても良い」とオレに言い続けている。
立派な人には、ならなくていい。
オレは、彼女が言ったオレに対する不満をすべて訂正しただけだ。
もちろん、彼女から返事があったら、「大切にする」
浄土真宗ではないが、聖書に「放蕩息子のたとえ話」というものがあり、オレはそういうふうに対応する。
おわり