Deracine shimaken!2

散歩とか食べ物の記事が多いブログです。日記みたいなものです。

「何か」をマヒさせる

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怖いことが当たり前のようになる。

朝、オレはおばあさんに鼻から管を入れていた。これを胃まで通すのだ。なかなか飲み込んでくれないため、オレは口から手を突っ込んでいた(これも当たり前のようにやる)

そうすると、嘔吐した。

別の部屋から吸引機というものを引っ張ってきて、吐いたものを吸い込む。そうしないと、詰まって死ぬ。これで死んだらオレが殺したことになる。が、それすらも日常茶飯事であり、全く心は動かない。

酸素の数字が80しかない。となりに看護婦さんが通りかかったので、酸素持ってきて、と言う。

持ってきた。

マスクにつないで、ボンベを全開にする。同時に、吸引の管を肺まで入れて詰まっているものを全部取る。白い痰が多量に引けた。

酸素の数字も急回復。ここまで、二人とも表情も特に変わらず(よくあることである)きれいに詰まっているものを取ったので、酸素も徐々に下げていき、最後は普通通りになった。嘔吐して汚れた着物を着替えさせる。

これにて終了。

他の看護婦さんも、まあ良かったね〜みたいな感じである。

普通の光景である。

なんとも思わなくなっている自分も周りも、変だといえば変だ。この仕事を続けるためには「何かをマヒ」させないと続かない。

 

おわり