今日は遅番の日だった。遅番のしごとを終えて、いつものビッグに行く。
いつもは、ガラガラの惣菜コーナーにたくさんのお惣菜があった。今日は台風だったからかも知れない。嬉しくなって、たくさん買って帰った。全部合わせても600円くらいである。
チューハイの缶を開けて、飲む。買ってきたお惣菜を食べる(自分で作ったご飯も冷蔵庫の中にあるが、お昼のお弁当と同じなので、飽きたのだ)
美味しいお寿司を食べる。まちがいなく、おいしい。
食べていると、寂しくなってきた。
こんな生活をしているのは、25で実家を出てからずっとだ。特に言いたいこともない。
人のせいにしたくなってきた。
大学を出ても仕事がなかった。一生懸命もがいて、看護師さんになった。貧乏と寒さと寂しさで苦しんだがどうにか学校も卒業した。わけも分からず一生懸命働いた。いきなり南の孤島に飛ばされることになった。わけが分からなかった。沢山の人が死んでいった。救えない人もいた。おかしい人に囲まれて殴られたりして、オレもおかしくなりそうだった。よくわからなかった。よく分けのわからないままに、心臓が詰まって倒れた。どうにか今生きている。よく訳のわからない彼女もいる。そりゃあそうだ。オレがなんで生きているかもわからないんだから。わけのわからない彼氏には、わけのわからない彼女がお似合いだ。自己中心な人だが、人間なんてみんなそんなもんだろう。オレの両親もそんなもんだ。
オレが良かったと思っているのは、阿弥陀様に出会ったことだ。
阿弥陀様に救っていただいたおかげで、オレは娑婆にしがらみをのこさずにお浄土に行けることを心から喜べるようになった。おそらく、オレがこんなに阿弥陀様のことを好きなのには理由がある。
親でさえ悲しむ息子。みんな、自分のことでいっぱいいっぱいで、オレのことにかまってくれる人はいない。そんなもんだろう。人間なんだから。
また、こういうのもいい。阿弥陀様といっしょならば。
オレみたいな人にとっては、本当に救いだ。
自己憐憫に陥りそうになるオレを、本当に心配して共にいて心からの平安を与えてくれるのは阿弥陀様しかいない。
ちゃんと、なすべきことをなして死のうと思う。
人なんかどうでもいい。オレ自身も究極的に言えばどうでもいい。阿弥陀様に任せることにする。
ラクに生きれることだろう。
オレはラクに生きたいのだ。
おわり